基幹システムに手を入れずにデータ活用を進める。BIダッシュボード×ローコードツールによる基幹データ分析用サブシステムの維持・保守事例
はじめに
基幹システムは企業の業務を支える中核ですが、「予算などの管理データを基幹側に持たせられない」「分析のたびに基幹システムのカスタマイズが必要になる」といった課題を抱える企業は少なくありません。
基幹システムの改修はコストも期間も大きく、現場の細かな要望に応え続けるのは現実的ではないケースが多いのです。
本記事では、基幹システムの外側に「データ分析用サブシステム」を構築し、その維持・保守までを継続的に支援している事例をご紹介します。
取り組み概要

基幹システムに持たない予算等のデータと、基幹のデータを簡単に連結させるプラットフォームを、BIダッシュボードとローコードツールで構築しました。
あわせて、ユーザーの要望に即時対応可能な保守体制を構築。
作って終わりではなく、現場のニーズに合わせてシステムを育て続けられる仕組みを実現しています。
システムの全体像
保守範囲の中心となるのは、BIダッシュボードとローコードツールを組み合わせたサブシステムです。
- 基幹システムおよび周辺データベースからデータを取り込み、BIダッシュボード上で分析
- ユーザーは分析結果をExcelやCSV形式で出力可能
- ローコードツール側ではExcelファイルの取込に対応し、基幹に存在しない予算等のデータを連結
- Excelマクロとの連携により、加工済データの閲覧も可能
- レポーティングツールとの組み合わせで、自由度の高い帳票を作成・出力
- 拡張機能により機能拡張が可能な構成
- バージョン管理により、変更を安全に反映できる体制
基幹システム本体には手を入れず、サブシステム側で柔軟にデータ連結・分析・帳票出力を行える点がポイントです。
維持・保守、エンハンスの内容
継続的な保守として、以下のような対応を行っています。
- 新規データアップロード機能の追加
- グラフ、グリッド表示画面および抽出画面の変更・追加
- 帳票フォーマットの変更・追加、出力条件の調整
- 権限制御の変更
- その他、小規模改修・要望への対応
大規模な改修だけでなく、現場から日々寄せられる「ちょっとした変更」にも継続的に応えられる体制が特徴です。
本事例の強み
- 仕組みの構築からの提案が可能。分析基盤そのものの設計段階から支援できる
- 維持・保守に長年携わってきたことで蓄積された知見・ノウハウを生かし、短期間かつスピーディーに開発・改修対応
- 各部門のニーズに応じて、ちょっとした変更依頼や追加作成依頼まで柔軟に対応
- 基幹システムの刷新時にもデータ分析用サブシステムを活かしたまま移行でき、新基幹システムのカスタマイズは最小限に
特に最後の点は大きなメリットです。
分析・帳票まわりの機能をサブシステム側に切り出しておくことで、将来の基幹システム刷新時にも分析環境をそのまま引き継げ、新システムへの過剰なカスタマイズ投資を避けられます。
まとめ
本事例のポイントは以下の3点です。
- 基幹システムに手を入れず、BIダッシュボードとローコードツールで基幹データと管理データを連結する分析基盤を構築
- ユーザーの要望に即時対応できる保守体制により、画面・帳票・権限などの変更に継続的に対応
- 分析機能をサブシステムに分離する設計により、基幹システム刷新時のカスタマイズを最小限に抑制
基幹システムのカスタマイズコストを抑えながらデータ活用を進めたい企業にとって、参考になる事例です。


