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IT用語 「デグレ」の巻

みなさまこんばんは。約一ヶ月ぶりのごぶさたでございます。

本日はあだきちに変わりまして、私かっきーが当ブログの執筆を担当させて頂きます。

私の担当は月1回ということで、普段とはちょっと違ったフレーバーでお届けしております。
具体的には、IT業界にあまり馴染みがないという方に業界特有の用語なんかをご紹介しております。
月1連載でゆるーくがんばっておりますので、ぜひ生あたたかく見守って頂ければ幸いです。

ところで、みなさんは「デグレ」という言葉をご存知でしょうか?
IT業界の中でも主に切羽詰った感じの現場で耳にすることが多いかもしれません。
「大変だ!デグレが発生した!」なんて風に使われます。
時には、「やばい!デグレった!」などと動詞的に使われることもあります。

ちなみに動詞的に使うときはこんな感じです。
デグレない、デグレます、デグレる、デグレる時、デグレれば、デグレろ
そうですね、ラ行下一段活用です。未然連用終止連体仮定命令。懐かしいですね。
まあ活用の話はどうでも良いんですけども。

さて、この「デグレ」。英語の「デグレード(degrade)」を短縮した言い方です。
本来の語訳は「品位を下げる」とか「退化する」。
これが転じて、ソフトウェアのバージョンアップに伴う品質低下のことを指します。

通常、バージョンアップしたら機能が向上したり品質が安定したりするものですが、
逆に品質が低下するってどういうことかというと例えば、
ある不具合を修正したら、今まで正常に動いてた箇所で不具合が発生したり
古いプログラムのバージョンに戻ってしまって、修正したはずの不具合が再発したりするんですね。

いやー怖いですね、デグレ。
不具合を直せば直すほど新たな不具合が発生する最悪な状況を「デグレスパイラル」なんて呼ぶところもあるそうです。
これらは大体人為的ミスに起因するので、発生させてしまうと結構な確率で怒られます。というか絶対怒られます。泣くくらい怒られます。
意味がわかると、上記の「デグレろ」なんてもう呪いの呪文にしか聞こえませんね。
かっきーはデグレろを唱えた!あだきちのプログラムはデグレてしまった!なんつって。

実はIT業界じゃなくてもデグレと似たような状況というのはあると思います。
そんな状況に出くわした時に「それはいわゆる○○のデグレですね」なんて言えたら、スマートなビジネスマンな感じがしませんか?
上司の評価も上がっちゃうかも知れませんよね。

ということでれっつとらい。

「今回の組閣人事は日本にとって深刻なデグレですよね(キリッ)」
→政治問題にも関心がある風をアピールしたい時に

「強引な4番打者の補強のせいで打線の繋がりがデグレてますよね(キラッ)」
→プロ野球談義にもついていきたい時に

「すまない…、どうやら僕の記憶がデグレているようだ…(フッ)」
→あやふやな記憶を全力でごまかしたい時に

「まあ、結果的にプラマイデグレなんで大丈夫です(テヘッ)」
→つまりマイナスであることは悟られないように

「あ、部長のフォルダにデグレかけときました(ペロッ)」
→上書きしちゃったなんて口が裂けても言えない時に

いかがでしょう。
最後の部長には「おう、ありがとう」なんて言われちゃったりして。
良心の呵責に苦しむこと請け合いですね。

途中からできないビジネスマンなニュアンスが漂いましたが
明日からさっそく使って頂ければと思います。

それではまた来月。