AWS Summit参加レポート                ~注目のサービス・技術をご紹介~

「AWS Summit Japan 2026」に参加し、最新の技術や生成AI、データ活用に関するセッション・展示を見学してきました。

AWS Summitでは、毎年さまざまな新サービスや最新事例が紹介されており、企業のDX推進や業務改善につながる多くのヒントが得られます。

本記事では、実際に会場で見聞きした情報の中から、特に注目したサービスや技術、今後のビジネスに活用できそうなポイントをご紹介いたします。

AWSの最新動向にご興味のある方や、自社での活用を検討されている方は、ぜひご覧ください。


監修者

板倉 浩太郎
食品製造業向け需給クラウド「需っ給さん」の開発・維持保守を担当。AWSをはじめとするクラウド技術や最新テクノロジーに関する知見を活かし、システムの設計・開発に従事。

福見 慎也
食品製造業向け需給クラウド「需っ給さん」の開発・維持保守を担当。お客様へのヒアリングや現状分析を通じて業務課題を把握し、運用に寄り添ったシステム改善や提案を実施。


印象に残ったサービス

①おにぎり月 40 個から 32 万個へ — ビジネスの成長痛を和らげるサーバーレスアーキテクチャの育て方

#サーバーレス #アーキテクチャ

概要
事業の成長に合わせてシステムを柔軟に拡張し、運用負荷を抑えながら安定したサービス提供を実現

  • 架空のおにぎり専門店「クラウドにぎり」を題材に、事業成長に伴うシステムの変化を紹介
  • 地元の1店舗から全国展開、さらに海外進出までの5年間をストーリー形式で解説
  • 40個/⽉→ 32万個/⽉ の成⻑を⽀えたサーバーレスアーキテクチャの変遷

ポイント

  • 事業規模の拡大に伴い発生する「成長痛」を、サーバーレスアーキテクチャで柔軟に解決するアプローチ
  • サービスを組み合わせながら、運用性や拡張性を高めていく設計手法

セッション資料(pdf):
https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/R04_0626_CNS347_v3.pdf


②明日から始める、コーディングエージェント時代のフルスタック開発

#生成AI #AI開発

概要
コーディングエージェントをより活用しやすくするための新サービス「AWS Blocks」について紹介

  • ローカルモック:AWS アカウントなしで試行錯誤が可能
  • End to Endの型安全性:アプリから直接呼べる、型安全なAPI
  • Agent Steering:インストールした時からエージェントは正しく利用可能
  • CDK Construct:ローカルで検証が終わったらそのまま AWS へデプロイ

ポイント

  • コーディングエージェントの利用者は約50%まで広がっている一方、実際に本番リリースまで活用できている企業・開発者は約20%という現状を、AWS Blocksで実用性に繋げやすく
  • 型はバックエンドからフロントまで一気通貫

セッション資料(pdf):
https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/R04_0626_CNS347_v3.pdf


③Umios(旧マルハニチロ)が生成 AI で挑戦する需要予測 ー過剰在庫の削減・作業 4,200 時間削減への裏側ー

#生成AI #需要予測

概要
販売計画の作成を自動化し、予測精度の向上と業務負荷の削減を実現

  • 営業部門の販売計画をAIで自動化
  • 手作業で実施していた販売計画の作成を自動化し、精度を向上
  • 気温など時間順で並んだデータを大量に学習させたAIモデル「時系列基盤モデル」を応用してシステムを開発

ポイント

  • 仕組みとしてはシグマクレスト自社サービスの『食のAI販売予測』と大きくは変わらないが、時系列基盤モデルを活用することで、気温や季節性など時間とともに変化するデータも考慮した高精度な予測が可能

所感

  • データをいかにそろえるかが、時系列予測では重要

セッション資料(pdf):
https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/R14_0625_5_AIM226_v1.pdf


④AIで加速する製造業のルネッサンス

#製造業DX #生成AI

概要
製造・販売・在庫などのデータをAIエージェントが分析し、根拠を示しながら最適な意思決定を支援する製造業向けAI活用事例

  • 同じ原料を使用する3製品に対して原料の高騰や、今後の政府からの支援なのど周辺情報から、どの製品に注力すればよいかAIエージェントを利用して提案
  • エージェントが製造・販売・在庫・配送・物流などのデータを自主的に判断
  • その上で次のアクションを根拠と共に提示

ポイント

  • SageMaker AI Chronos-2で需要や時系列データを分析し、Bedrock Agent Coreがビジネス上の制約(在庫・物流など)を考慮して最適なアクションを提案

所感

  • AWSでのAI活用という意味では2026年現在の最先端ともいえる
  • Chronos-2とForecastを比べるとChronos-2の方少ないデータで予測を作ることができて結果も良いと感じている

参考資料:
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/aws-summit-2026-supply-chain-introduction/


⑤すべての仮説をAIペルソナで試す時代へ

#生成AI #AIペルソナ

概要
複数のAIペルソナによる議論を通じて、企画立案や意思決定を支援する新しい生成AIの活用方法

  • ペルソナを作成させてそのペルソナ同士にディスカッションさせる
  • ディスカッション結果を踏まえて企画提案書やモックアップを提出させる
  • ペルソナ例:現場目線の店長/経営目線の本部長/技術目線の情シス部長など
  • 写真のVtuberはモデレータとしてディスカッションの現状をまとめてくれる

ポイント

  • モックアップまで生成できる点が特徴
  • モデレーター役のAIが議論を整理・要約することで、意思決定をスムーズに進められる

所感

  • 商談のスピード感が格段に上がりそう

セッション資料(pdf):
AWS-Summit-Japan-2026_A035_4.pdf


⑥オーケーのレガシーシステム変革とAI Ready環境の実現

#AI活用

概要
レガシーシステムをAI活用を前提とした「AI Ready」なシステムへ刷新し、業務効率化と将来の拡張性を実現する取り組み

  • オンプレ基幹とレガシーコードと夜間バッチの組み合わせ
  • ただ刷新するだけでなく、AI Readyにするという意識のもとモダン化を推進
    ・フルサーバーレス(リードタイムゼロ&自動拡張)
    ・マイクロサービス(独立した高速デプロイ)
    ・ニアリアルタイム(5分間隔でPOSデータ集約)
  • サーバレス構成でスケーラビリティを確保

ポイント

  • 現場を変えるAmazon Bedrock × Voice DX
    現場には音声AIで手が離せないスタッフの負荷を軽減

⑦ERPを進化させるAgentic AIの力 SAPとAWSで切り開く自立型AIによる業務変革の未来とQuick

#SAP #ERP

概要
SAPとAWSのAIを連携し、自然言語でのデータ活用や業務の効率化を実現する次世代ERPの活用

  • SAPのデータとAIに読み込ませ、自然言語でのクエリを実現
  • ABAPコードの生成にAIを活用
  • UIとしてAWS Quickを利用(最近 QuickDesktopをGA)

ポイント

  • QuickはQuickSightなどのサービスが統合してBIツールを超えて情報の集約場所に
  • QuickSightでは自分でフィルタを設定する必要があったが今は自然言語で収集したい情報を伝えるだけで勝手にまとめてくれる
  • AWS社内でも報告書の作成・修正はほぼAIに任せ、AIを秘書のように使用

参考資料:
あなたの新しいエージェンティックなチームメイト、Amazon Quick を知ろう


AWS Summitでは、生成AIや今後のシステム開発、DX推進につながるさまざまな最新技術が紹介されていました。

今回の参加を通じて得た知見を、今後のシステム開発やお客様へのご提案に活かし、より価値のあるソリューションをご提供できるよう努めてまいります。

今後も最新の技術動向やイベントで得た情報を発信してまいりますので、ぜひご覧ください。